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3月17日

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私の関わるようになった野良猫ポイントは、私が知る10年以上前から多くのボランティアによって、猫の管理・世話がなされているところです。

 

野良猫ポイントでは、それぞれの猫に名前をつけて、世話人メンバーで健康状態などの情報をネットを使って共有しています。

基本的にこのポイントでは、雌の猫を避妊して頭数が増えるのを防いでいますが、ケンカで怪我が絶えないオスも機会があれば去勢したりします。

猫の旺盛な繁殖力によって人間の生活環境とのトラブルが増加して関係が悪化たりしないために、TNRは必要な処置だと理解していますが、

猫同士でも増えすぎると、縄張り争いでケンカが増えて怪我が多くなったり、人口過密は猫にとってもけっして良いとはいえません。

 

多かれ少なかれそうした管理がなされていても、野良の宿命か怪我や病気になる猫は絶えませんし、毎年必ず何匹か亡くなります。

避妊による頭数管理が比較的上手くいっているとはいっても、次に問題になってくるのが高齢化です。老いと病、そして死は避けられません。

 

猫に関わるようになって3年目になり、猫が抱える様々な病気について、少しは知識が増えてきました。

軽い怪我や風邪など素人でも対処療法で治療可能なものもあれば、長年の野良の生活習慣による身体に染みついた病(腎臓病や歯周病など)は、

すでに手遅れな場合が多く、遠からずやつれていき、いつの間にか姿を消してしまいます。

 

私は猫に関わり初めの頃、“猫にとって歯周病が悪化すると死に直結する”ということが理解できませんでした。

歯を磨かなかったら死んでしまう?そんな馬鹿な?という感覚でしたが、当たり前ですが猫は歯を磨きませんし、歯周病が悪化して

現実に歯槽膿漏が悪化すると歯が抜けたり、ものが食べられられなくなり、痩せ衰えて最後には死んでしまいます。

こんな話で冗談もないですが、私は野良猫に関わるようになってから、以前より丁寧に歯磨きをするようになりました。いや、ホント。

 

去年の夏には、左目を角膜炎に患った子がいましたが、そのときの私にもしこの病についての知識が少しはあって、

早期に目薬を差すなどの対処ができていれば、この子は片目の機能の多くを失わないで済んだかもしれません。

(2014年12月20日の絵日記の猫。それゆえ片目の瞳孔が不自然に開いています。)

 

先週は前足を骨折したと思われる猫がいて、避妊などでお世話になっている動物病院の先生に治療について聞いたところ、

プレートを入れるような手術だと15〜20万円だそうです。(野良猫に健康保険なんてかけてないしね。)

しかも術後1ッか月はケージ内でおとなしくさせつつ保護観察しないと、プレートを入れたボルトの骨辺りから再度骨折する恐れがあるそうで、

経済的にも労働的にもとても不可能ゆえ、現状放置せざるを得ない、という結論に。 

ちょっと辛い現実のため、つい知らなければよかったなぁとか、現実逃避的に思ってしまいました。

 

生き物に関わる以上、老いと病気、そして死、という現実は避けられない、のですが、いまだ慣れていないもので、ちょっとつらいです。